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本学の思い

本学の思い

 福岡中央高等学院の母体である中央学館という学習塾を開業したのが1997年4月。開講以来多くの塾生たちが志をもって懸命に勉学に取り組み、社会に羽ばたいていきました。
 開講から6年経ったある日、高校に進学した生徒の保護者から「子供が高校を退学しました。」と連絡がありました。生徒の夢や志が途絶えることへの心配、そのうえで保護者の不安を聞いてあげることしかできない私自身の無力さを痛感した出来事でした。
 そんな時、広域通信制高等学校のサポート校となれば、高校に行けなくなった子供たちを私のもとで学ばせ、高校卒業資格を与えることが出来ること知り、2009年4月に中央学館内に通信制高等学校部門として福岡中央高等学院を開校しました。当初は生徒募集など行わず、高校を中退した中央学館の卒塾生が希望すれば入学させるといった学校でした。しかし、福岡中央高等学院の存在を…、私が通信制高校をやっていることを聞きつけた方たちから、生徒を預かって欲しいという相談が多く舞い込んできました。
 心に余裕のなくなった子たちにはなにが必要なのか?どうしたらいいのか?考えあぐねて、まずやってみたことは「土いじり」。JAファームさんの協力で広大な畑をお借りして、そこで多種の野菜を生徒と栽培し、収穫した野菜をJAで販売したり、自宅に持ち帰り夕食の食材にさせたりと家族のコミュニケーションのきっかけとしてもらいました。その後も子供たち自らが存在価値を再確認し、「生きる」ということに前向きになれるような経験を提供し続けた結果、福岡中央高等学院は生徒一人ひとりが自主性によって成長する、他校にも誇れる通信制高等学校になっていました。
 以降、多くの生徒が福岡中央高等学院で学び、大きく成長して社会で活躍しています。私たちは“生徒一人ひとりが学校生活の中で自分の目標を見つけ、それに向かって自主的に努力し、将来的には人のために働けるような人になってほしい”と強く思っています。
 2022年度からは場所や時間を自由に選んで自分のペースで学びたい人や集団行動が苦手な人にも学びの場を提供できるように「オンラインコース」を設立しました。本学院はこれからもあらゆる方法で夢に向かって邁進する生徒を応援していきます。
福岡中央高等学院 学院長
中嶋裕二
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